「雛乃にも謝ったし…」
「え?!」
「そんな驚くことじゃないだろ…」
だってだって…
あれだけ意地張ってたのに。
気変わりするの早くない????
あたしは疑問を胸に抱えながら、唇をなめた。
「いつものことだから…いうなれば、兄弟喧嘩だし。お前が心配すんな」
「ちょ、ちょっと待って。兄弟…喧嘩??」
「……あ」
ヤバい、といった雰囲気を醸し出した言葉の漏れ。
ほ、ほんとに?
「い、家の事情ってやつだよ!な?」
お願いだから聞かないでくれ、とか言いたいんだろうな。
いちいちプライド高い奴なんだから。