「―――――――――――――いい加減にしろよッッ!!!!!」
ビクッ
猛の大声に思わず、肩がゆれた。
たぶん、南さんも同じだと思う。
猛、それ、おかしいよ…。
「俺がいつお前とデートなんかの約束したんだよ!」
「それはっ…」
さっきまでの甘えた声が小さく、かすれたようになっている。
気圧されるよね。あたしも今そうだもん。
「‘お前と俺の立場じゃ、ありえない。’…―――それくらいわかれよ」
――――え?
思わず、その言葉の意味に、すべての空気に緊張して唇を舐めた。
ど、どういう意味?
混乱してきたぞっ…落ち着け、あたし!
「っ…帰るっ…。お邪魔しましたっ…」