この一言が火に油を注いだ。





「へぇ…学校中に言いふらしちゃうかもしんねーけど」






「!!!」






冷や汗やばい…






学校にバレたら、冷やかな視線と、変な噂が流れるに決まってるし…下手したら退学かも…。






悶々と負のイメージがあたしを取り巻く。






「っ…言わないでっ!」






それだけは阻止したくて、必死で楠にしがみついた。





目を丸くして、あたしを凝視。





それから、また、ニヤリと笑った。





本当にアンタに、いつか悪役のオファーが来るよ。






「じゃー、俺と付き合お」






「…は?」






なんでそうなるの!!





唐突で、意地悪で、回りくどい。






あたしに何らかの形でも、苛めたいらしい。





あたしは、アンタのオモチャじゃないっつーの!!





――――でも