給湯室から戻ると
転校生の彼女は私の所に駆け寄ってきた。


「…庶務さん。ですか?」

すこし首をこてんと曲げ彼女は尋ねた。


「はい、そうです。貴女は転校生の子ですか?」

「はいっ!!…あのお茶すいません…お仕事中でいそがしいのに…」

申し訳なさそうに目を伏せた彼女。

…やっぱり彼女はかわいかった。

守られるべき存在だと私も思うぐらいに、


自分が恥ずかしかった

認めてもらうなんていいながら…

会長のことばかり考えている私は


純粋な意志で相手を思いやれる彼女がうらやましいなんて感じる私は

なんて汚いんだろうか…。