カウンターの花瓶の水を代えている貴方は、額に薄ら汗を掻き、時折、苦しそうに息を吐いている。

 可愛らしい鈴蘭のブーケは、貴方の手の中で小さく震え、貴方の吐息に揺れている。

 えぇ、純潔の花言葉を持つ鈴蘭を手にする貴方はとっても色っぽいです。

 不謹慎な妄想の世界に突入しそうで困っています。

 大体、こんな状態でも出勤して来る貴方に、変な期待をしてしまいそうになる。

 あぁ、私は本気で病院に行った方が良いかもしれません。

 貴方が真面で休みたくなかっただけだとしても、単に貴方がいないと私が仕事をしないからだとしても、もしかして私に会いたくて休まなかったのでは、なんて思ってしまえる私は、幸せ者に間違いありません。

 そして、苦しそうに息を吐く姿を、潤んだ瞳を、邪な想いで見つめる私。

 ・・・そろそろ変態の称号を手に入れてもおかしくないです。