恋愛相談を持ち掛けてきた女の子のバイト君。

 彼女が騙されているのは一目瞭然だった。

 体中に青痣を作っていたし。

 それでも彼女は私が、大丈夫だ、と言うと思っていたし、そう言われて安心したかったのだろう。

 でも、愚かな私はそれに気付かず、彼女からのSOSだと思ってしまった。

 相手の男のもとへ乗り込み二人を別れさせた。

 私が良かれと思えど、それは彼女にとって最悪の結果だったらしい。

 恋愛の形は人其々。

 私が彼女に情を抱かなければ、彼女の望みの言葉を与えていたに違いない。