尤も、貴方が私を受け入れた訳ではないんですけどね。
悲しい事に、貴方は私を見透かしているくせに私を受け入れようとはしませんから。
ええ、今までの私のように貴方は一定の距離を保って私と接しています。
完璧です。
しっかり店長とバイトの距離を保つ姿は絶賛に値します。
私の理想でした。
貴方の私に対する嫌悪は完璧。
なのに私は貴方との距離が悔しいです。
そんな風に思う自分に呆れてしまいますけど、こうなったものは仕方ない。
私は単なるバイト君に、あっさり恋心を抱いてしまったんです。
思い通りにも、成就する望みもない恋心は、私を馬鹿な店長に作り替えるには充分過ぎる要素でした。