「赤い顔に、潤んだ瞳。アタシを誘っているとしか思えないんですけど。違うんですか?」


 あぁ、いけない。

 こんな時にからかったりしちゃ可哀想です。

 でも、必死に隠している貴方の言い訳が聞いてみたい気もする。

 素直に風邪引いた、なんて言わないでしょうから。

 言えるなら素直に休んでいる筈です。

 案の定、私に背中を向けたまま動きを止めた貴方は、言葉を詰まらせ考え込んでしまった。

 余計に熱が上がったらどうするんです。

 意地悪な私の所為ですけど。