高校3年の春の終わりに私は彼と出会った。

そして冬の初めに恋人になった。









「彼氏欲しい・・・」
「・・・」
「シカトですかー?」
「・・・」
「彼氏と海行きたい!!お祭りも行きたい!!」
「・・・」
「映画とかもいきたいなぁ♪んでいっぱいラブラブしたぁい☆そしてクリスマスには超高級レストランで『りん、ずっと俺の彼女でいてくれよ』『ジョン、あなたもね』なんつってー(*>U<)」
「・・・あーもー!!うるさくて集中できないから!!てかジョンとか何人だよ・・・みき次の英語確実におばに当てられるから予習しなきゃなんないのにぃ!!」
「あはー☆図書室で予習とかあきらかウチらのキャラじゃないっしょ!!
ってかみき誰か紹介してー♪」

私、中原美貴は高校3年生。今は図書室で親友、佐藤稟と勉強中・・・のはず。

「この前紹介したじゃん。大志とはどうなったの?」
「・・・大志君に聞いて(笑)それよりワンモア!!りんのたいぷわぁ・・・」
「とにかくジャニーズ系のイケメンでしょ。もうむりだよー。今どき100%顔重視とかおわってると思うよ・・・それにみきの数少ない男友達の中で一番のイケメン君紹介したんだよ!?」
「だって・・・りんだって大志君とつきあいたかったよぉ!!けど大志君が・・・」
「大志君が?もしかしてりんもう告ったとか?」
「んもう、ミキティーおにぶさんなんだから。りん即フラれたかんね(笑)
だからもう次行くわ!!だからだれかぁ・・・お願ーい!」
「もー仕方ないなぁ・・・」
「まじ!?さっすがみき!!りんの女神様♪」
「その代わり今度は絶対成功させてよね。」
「あーぃ☆ってかいつも悪いからりんも誰か紹介するわー♪」
「えっ!?いいよ。友達の紹介とかなんかはずいし。」
「まぁまぁ高3の夏っすよ!!みきも恋せよこいせよ☆みきは細くて白い人がすきなんだよね。」
「待って!!確かに好きだけど、本当遠慮しとく。」
「はぁー??ノリいいことだけがみきのとりえだろっ!!りん様にまかせろ☆」

これがあなたとの全ての始まりでした。
「じ・・・じゃぁ顔はどーでもいいから優しい人教えて。女の子を顔で判断しない、絶対悪口とか言わないひと。」
「は?みきそんなんでいいの?」
「そんなんがいいの。」
「えー。じゃぁ剣道部の人とテニス部の人だったらどっちがいい?」
「バレー部!!」
「質問に答えろー!!剣道かテニス」
「じゃあ性格いい方」
「両方いいけど・・・じゃ、剣道ね♪」



その日の私の英語の授業はりんのおかげで悲惨でした(T_T)


タララララーン・・・
メール受信 佐藤稟
【やっぱ、テニス部紹介するわ!ごめんよ・・・相田総 sou1996@○△◆  もうメールしてOKだから!!みきも早く紹介しろー!!】
【加藤航平 meronnpann@○×□ あんまイケメンじゃないかも(^^;)】送信

それからりんからめーるは来なかった(笑)仕方がないから私も総君にメールしてみることにした。

【はじめまして。中原美貴です。稟から聞いてるとは思いますが、登録お願いします。】送信

タラララーン・・・
【相田そうでぇす(*^_^*)登録しましたぁ(^_^)v】
【ありがとうございます。宜しくお願いします♪】
【よろしくぅ♪♪♪】

こうしてキミとのメールが始まった。

私より絵文字おおいぞ!?それが第一印象だったかな。

でもこのとき私はまだ知らなかった。あなたと幼い日をともに過ごしていたことを。。。
その夜は軽い自己紹介程度でメールは終わった。

次の日学校に行くと凛が私の席に座りながら必死に携帯をいじっている。

「もしもしりんさーん。そこはみきの席だと思いまーす。」
「あっ!!みきおっはぁ♪相田とはどーよ??」
「どうって・・・昨日の今日だし別にー。りんは?」
「そこ聞いちゃいますかー??」
「じゃ,いいや。」
「嘘②。聞いて下さいー!!超いい感じなんですけど!!」
「ほんとに?顔見た?」
「は?顔?そんなん関係ないね。肝心なのは中身でしょー♪」
「り・・・りんどうしたの??熱でもあるんじゃない??あんなイケメンヲタクのりんに限って今の発言はありえない!!」
「だってぇ,航平ったらぁ,『俺かっこくないから会ったときガッカリさせちゃって凛と音信不通とかになったらやだから先いっとくね。俺まじ全然かっこくないです。それでもいいですか?』だってぇー。可愛いー♪」
「まぁ,こうなら言いそうだな。」
「なになに??航平ってこうって呼ばれてたの?」
「うん。」
「りんもこうって呼びたーい!航平にきいてみよ。」

そしてまた携帯に夢中なりん。恋に生きれる彼女が羨ましい・・・
その日の夜の9時すぎにピアノのレッスンが終わった。と同時に携帯が鳴った。

タラララーン・・・
メール受信 相田総
【メールしよ~♪】

昨日の今日でまたメール??顔も見たことないのに変な人。りんみたい。
・・・と思いつつ・・・

【うん♪メールしよっ☆】

少し嬉しかった。中学生から高校生にかけて付き合っていた人にひどいふられ方をしてから男子とはあまりメールをしなくなった。愛情なんて友情とは違っていつか必ずこわれる。だったら10代のうちは友情に専念しよう。そう決めたからだ。それでも総君とのメールが楽しく感じられたのは,お互いがお互いの顔すらまともに知らなかったからだと思う。


次の日の放課後にりんののろけ(付き合っている訳ではない。)話を聞いていたとき,不意にりんが言った。

「そーいや昨日相田が『みきちゃんからメール来ない・・・』っていってたよー。」
「え?みきちゃんとメールかえしたし!!」
「そーじゃなくて8時頃に今日はみきちゃんからメールこないって嘆いてたぁ(笑)」
「へぇ~。結局9時頃むこうからメールきたけど。」
「『へぇ~。』ってみき冷たーっ!!相田のやつ昨日はみきからメール来るまで待つとかいってたくせに待てなかったかのか。あいつ結構みききにってるっぽいよ♪」
「だって顔も知らないのに?」
「おばかーーー!!そんなんじゃいつまでたっても彼氏できないよ!?りんをみろっ!!今まで付き合った人数なんて数えられないんだぞ!!」
「自慢?」
「あぱー☆でもフラれた人数のが多いかも・・・(笑)」

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