彼が、シェルの夫になる時その目は青くする。

なぜなら、彼は次期王になる者だから。
そして、彼は王の魔法によって目の色を変えられた


一年後。

2人の間には男の子が産まれた。
綺麗な金色の髪に透き通る青い目。名前はリシェール。
みんながリシェールの誕生に喜び可愛がった。だが事件は起きた。


リシェールが産まれ、半年が経った頃。シェルは出かける用があったため、使いのものにリシェールの面倒を見てもらっていた。外出から帰りリシェールを迎えに行った時、部屋にはリシェールを託した使いの者が倒れていた。命には別条なかったが、あの時と同じ犯行だと考えられた。



そう。あの魔法で。


そして、城の中にはリシェールが見当たらなかった。



シェルは、焦り王の所へ行き事を説明した。するとすぐに王とシェルの彼はあの国へ向かった。シェルは、ショックで動けなくなっていたため自分の部屋でずっと帰りを待った。二時間ほど経った時、「シェル様。お久しぶりですね?」という声が聞こえ、シェルは急に震え出した。なぜなら、その声の主があのカイルだったから。
「また会えましたね。どうしたんです?そんなに震えて。」
といい、カイルは不気味な笑みを浮かべシェルに近づいた。シェルは声も出ずただただ震えていた。すると、今度は耳元で「あれ?今王もあの彼もいないの?シェルはこんなにも震えているのに。こんなシェルを置いて行くなんて彼はどんな神経してるんだろーね。僕ならずっとそばにいてあげるのに。かわいそうに。こんなに震えて。」と言って、カイルはシェルの頬にキスをした。
と、同時に近くの階段を誰かが“シェル様っ!"と言いながら登って来る音が聞こえカイルは「ちっ………シェル。またね?」と微笑んでから姿を消した。



そして、「シェル様っ!大丈夫ですかっ?!リシェール様は見つかったそうです。どうかご安心を。」という声と共にシェルは気を失った。