昔々、あるお城でシェルという金髪で青い目をした女の子が生まれた。
その子はみんなから姫とも呼ばれていた。


シェルが五歳くらいになった頃城のにわで遊んでいた。
すると「なにをしているの?」という声が聞こえた。
シェルが声の方へ振り向くと自分とおんなじくらいの歳でおんなじ髪の色をした男の子が立っていた。
目の色は、少し緑がかっていたけど。
シェルと、その男の子はすぐに仲良くなった。
次第に毎日のように遊ぶようになった。



八歳くらいになって、2人はある気持ちに気づいていた。
まだ、小さかったけどそれなりちゃんと。
気持ちが通じあった時結婚の約束をした。
2人でお花の指輪を作って可愛くチュッってキスをした。




でも、その一年後くらいから2人が会える時間は少なくなっていった。
シェルは姫として、人前に立ったり色々なことを学んだり
でも、シェルがいつも考えてるのはあの男の子だけ。




男の子は実は王族の者だった。
だから、シェルと同時に色んな稽古が始まった。
弓矢や剣。魔法のことなど。稽古に打ち込みながらもシェルのことを忘れたことはひと時もなかった。




シェルは城の唯一の子供。だけど、女の子。
王の座を狙う人は少なくなかった。
けど、王族の魔法に勝てるものはいなかった。
そんな時事件が起きた。