ー由樹SIDEー
「ゆ・・・・ず・・・・」
あげははあの人の名前を呟いて意識を失った。
すぐに支えたから床には倒れなかったが、俺の腕の中で眠っている。
ねぇ、あげは・・・・・・・あれは君のせいじゃないよ?
あの人、柚さんは君が大切だから庇ったんだよ?
「あげは・・・・・どうしたんだ?」
珍しく修司が真剣に聞いてきた。
「あげはにも色々あるんだよ。お前等が突っ込んじゃいけない事だ」
あげははお前等のせいで傷ついたんだぞ?
そのことを忘れ、あげはの側にいる。
あげはの苦しみがお前等なんかに分かるわけがない。