放課後になり、帰る準備が出来たあたしは、椎に呼びかける。 「椎、帰ろう」 「んー」 気怠そうにイスから立ち上がる。 椎の前を歩き、教室から出ると廊下を確認する。 安全だと確認すると階段の方も見る。 これは日課なの。 初等部のころからの。 生徒玄関に着き、ローファーに履き替えるために戸を開く。 一気にテンションは下がり、一点を見つめる。 ローファーを取り出して、静かに履き替える。