「お帰りー......って、また付いてきたのぉ?」




迷惑そうに眉を寄せている彼女。




「そうよ! ノア、仕事は?!」




ギッと睨み、噛み付くように聞く。




「んー。ない」




へらっと答えるノア。




「嘘つけ!! さっきから、携帯鳴りっぱなしじゃん!!」




着メロが流れている携帯を指す。




切れては流れ。切れては流れ、の繰り返し。




「ノア。うるさい」




苛々しながら彼女は言う。




「ちぇー。ミシェルが言うなら仕方ないかぁ...」




渋々携帯を取りだし、通話ボタンを押す。