ふー、と溜息をついて口を閉じる。



覚悟を決めた様子。




「誰かさんに夢中で、興味なかったデス」




顔は赤くて、ヤケクソって感じ。




それにまた、思わず笑っちゃう。




椎は、あたしが出発するまで側にいてくれた。



でも、キスもその先もしなかった。




もし、椎を体に刻んでしまえば




弱いあたしは離れられなくなっちゃうから。




こうなることを予想していなかったあたしは、





早く椎から離れるために翌日出発の飛行機のチケットを買っていた。




そして、椎や譲さんたち(突然すぎて、紀子さんに怒られた。)、住んでいた家。





上杉さんや、理玖、司、祥子さんたちに別れを告げて






あたしはアメリカに行った。