両手を挙げ、銃口との距離をはかる。 銃口は、背中にくっついている。 男はニヤニヤ笑ってるだけで、まだ撃つ気はないらしい。 「最後に言い残すことは?」 嬉しそうな声。 これじゃあ女の子にはモテないね。 フッと笑みを零すと、男は怪訝そうに見つめた。 「―――――そんなの、自分で伝えるから」 「え―――――」 左手を勢いよく振り下ろすと同時に、腰をずらし銃口を逸らす。 振り下ろした左手で、男の拳銃を払う。 「い゛っ!」