このままでは優斗くんが帰ってしまう。
自分の手に、力を込めた。

「優斗くん」

「・・・どうかしましたか?」

優斗くんの言葉に、また何も言えなくなってしまう。

さらに沈黙が続き、気付けば夕方になっていた。

優斗くんはうつむいている。