次の日、いつも通りアントレに行き、学校が終わるころの時間帯にバイトを上がった。

カメラを首から下げて、一度しか行ったことのない道をたどる。

あの日、蝶を追った時のこと。

目の前で再び蝶が舞い始めるように見えた。

学校近くで足を止めた。
会ったとして、なんて切り出せばいいんだろう。

いっそ、このまま戻ってしまおうか。

そんなことを考え始めたその時