それ以上、言うな。 目でしかものを言えなくなった俺を見て、兄貴は面白そうに笑い出す。 「はは、本当に必死だね。ねぇ、幸のどういうところが好きなの? あ、やっぱり同情?俺と同じ!聞いてよ。さっきさ、幸に”本気だった”って言ったらさ、すんごい悲しそうな目したの! 最高に笑えちゃうよね!あれでも結構頑張ってこらえたんだよ?」 黙れ。 「あれ?怒ってる?やだなぁ、ジョークの通じないヤツ。」