優斗side

あの日、幸さんを家に送ってから家に帰ると、兄貴が玄関で待っていた。

「やぁ、どうだった?傷ついた年下女は」
今にも笑いだしそうな兄貴を尻目に、家に入ろうとする。

「あれ?無視?ひどいなぁ、優斗は」
兄貴が俺の腕を強く握る。

「・・・っ・・離せ!」

「あんま大きな声出さないでよ。お兄ちゃん、傷つくよ?」