リクの顔の輪郭がぼんやりと見える。


近づいてきたリクの手があたしの頭を撫でた。

その手が今度は頬を包むとリクの顔が近づいてきて、あたしはキスをされるんだと思わず目を閉じた。


でも。リクの柔らかい唇はあたしのおでこに落ちていた。


「今はまだここまでが限界。脅すわけじゃないけど俺と付き合ったらこれのずっーーーと先があるということも一緒に考えておいて」


それって……


あの時のキス以上のことってことだよね……


それってやっぱり。


いつもの定位置に戻ろうとするリクの腕を掴んだ。


やっぱりそういうことだよね?


「あたし。リクに聞きたいことがある」

「質問は一日ひとつだけ」

「ひとつって……」


そんな~今日はもう何も質問出来ないじゃない。


「それと。リツから俺へのお触り禁止」


そう言うとあたしの掴んでいた手はリクによって引き離され境界線のこっち側に追いやられてしまった。




お触り禁止って……




あたしは痴女かっ