「あぁ。水と何か知らんが香料みたいなのが出てきた」 「そうか……」 紘哉は考える素振りを見せる。 そして、思い出したようにポケットから小さい瓶を取り出した。 「俺達が感じたアーモンド臭、もしかしたらこれかもしれない」 「アロマオイル?」 「あぁ。これで臭いを充満させ、あたかも青酸カリが使われたようにしたんだよ」 つまり、これは計画殺人。 勢いが余って殺したのとはワケが違う。 ここが霞との相違点だった。