「何でそうなるの?」

今度は焔美が尋ねた。
さっきの羽兎と同じような表情をしている。

「別に依頼人が犯罪者とは限らないからだ」

「さっきも似たようなセリフ聞いたよ……」

焔美が苦笑いしながら指摘する。

「まず、アリバイです。
これは皆さん無いに等しい。誰でも殺人ができる状況にあったと言うわけです」

「で、何で僕が疑われてるのかな?」