「被害者、どうやらここ最近頭痛に悩んでたらしいじゃないッスか」

「どうしてそれを……!」

その情報は昨晩、斗南から聞き出した事だ。
彼は口が堅い。
だから、紘哉以外誰も知っているはずがない。

紘哉の表情を見た霞はニンマリと笑った。

「美月サンから聞いたんスよ。別に隠すほどの事じゃ無かったらしいッス」

「……」

彼の努力は水の泡となった。
紘哉は悔しそうに顔を歪める。