『何かマズイ事でもあんの?』 「いや、別に」 特に後ろめたい事は無いが、何となく来てほしくなかった。 しかし、そんな彼の気持ちを察することはなく、恵一はどんどん話を進めていく。 『――じゃあ、5時頃エリスでな!』 「あぁ、分かった」 彼は電話を切った。 恐らく、今日で潜入捜査も終わりだろう。 そう思うと気が楽になった。