翌朝5時。 まだ日も完全に昇りきっていない時刻。 『何だよ。こんな朝っぱらから~』 「うるさい。徹夜で頑張ってる俺に謝れ」 電話の向こうで恵一が不満の声を上げる。 紘哉は、彼の不満を右から左へと受け流す。 あの後家に帰り、シャワーから出ると、携帯電話に一件の着信が来ていた。 別にワザワザ夜遅くに電話することも無いと思い、敢えて早朝に電話をかけた。 いつもの仕返しだ。