「と言うと?」

「お兄さんにも聞きたいことがあって来ました」

紘哉が怜に目を向けると、彼は嬉しそうに頷いた。

「いやぁ、いいよね。『事件のおくりびと』の役に立てるって」

「はぁ……」

こう言うときは、どのような反応をすればいいのか。
彼にとって最大の疑問点だった。

「あの、アスピリン喘息について教えてください」