この席にもだんだん慣れてきた
放課後、部活の着替えをしていたあたしに
ゆいが話しかけてきた

「玲と話したー?」
「いや、まだだけど…」
ゆいは頬をふくらませた。
怒っているわけではない
ゆいの嬉しいときのくせだ。

「話しかけにくいし、クールすぎて」
あたしが言うと
「そっかあ」
と、嬉しそうにした
きっと好きな人の話ができることが
うれしいんだと思う

そんなゆいが
あたしは羨ましかった