「安心した」

「何が?」

窓枠に腰掛ける誠にならい、あたしも隣に腰掛ける。

「昼休み、結夢とケンカしたんだって?ずっと元気無いみたいだったけど……なんか元気になったみたいで良かった」

誠は微笑み、あたしに顔を向けた。

本当に心配してくれていたようで、その顔はあたし以上に、嬉しそうだった。



あたしには本気で心配してくれる人がこんなにいる。

今頃気付いた皆の優しさに、情けなくなった。


「あたしさ、結夢にヒドイ事言っちゃったんだ」

「うん」

「叶チャンの事タラシだって言われて、頭にきて……見損なったって言っちゃった」

「うん」

「でもね、やっぱりそう言われた事はムカつくの。それは許せないの」

「うん」

「でも、心配して言ってくれてるって分かってるし、仲直りしたい……」

あたしは思っている事を誠に言った。

誠はそれを、あたしの目を見てちゃんと聞いてくれていた。