「健やかなる時も、病める時も、喜びの時も、悲しみの時も、富める時も、貧しぃ時も、これを愛し、これを敬ぃ、これを慰め、これを支ぇ、その命ある限り、真心を尽くす事を誓ぃますか?」


「誓います」


神父の問いに堂々とそう答えたのは、俺のかつてのライバル。

彼は最後に見た時よりも、随分優しくも凛々しい顔付きになっていた。

彼のこの表情を見れば、誰もが彼のこの幸せを、心から願うだろう。





「健やかなる時も、病める時も、喜びの時も、悲しみの時も、富める時も、貧しぃ時も、これを愛し、これを敬ぃ、これを慰め、これを支ぇ、その命ある限り、真心を尽くす事を誓ぃますか?」


「誓います」



恥ずかしそうに、でもはっきりとそう言ったのは、かつて俺が心から愛した人。




いや、俺は今でも――……









今でも愛してる。