「う、うそー!?」
顔を赤くして叫ぶあたし。
「いや、ホントだから」
ニヤけた笑顔を浮かべる叶チャン。
あぁ、あたしってホントに……。
「ごめん」
呟き、俯く。
そんなあたしの頭に、また、叶チャンの手が乗っかった。
「俺の方が、きっと、ずっとのぞみの事……」
そして優しく抱きしめられた。
叶チャンの温かい体温。
心臓がトクトクいってる。
この音は、あたしの?
それとも叶チャン?
「愛してる。ずっと前から。これからも……」
叶チャンの、甘く、低くても透る声は、あたしの耳元に響いた。
あれから時間が過ぎるのはあっという間で、叶チャンは東京に行ってしまった。
でも……
でもね、あたしは思うんだ。