「のんは午前だけなんだろ?」


「うん、もうすぐ終わるからちょっと待っててね」




結夢の計らいで、あたしの仕事は午前だけになった。


結夢は回りたい所もないらしく、午後もクラスの手伝いをするって言ってた。

叶チャンもピロリンも、午後もやるらしい。



あたしだけ文化祭を満喫しちゃうのは悪いなぁと思ったんだけど、あたしが居る方が効率が悪いと言われてしまった。




わざとそう言ってくれた事、分かってるけど、ここは甘えておこうと思う。


誠も、あたしがいつまでもこんな格好してるのは、きっと嫌がるだろうしね。





「それにしてもあそこら辺は凄いな」


誠と宮下クンにジュースを持って行くと、宮下クンは溜め息を吐きながら、叶チャン達三人が居る方を見て言った。



「美形揃いだからねぇ」



叶チャン達が動く度に、お客サン達は目で追っている。


何でそこにピロリンが入ってるのかは理解できないけど。



あ、便乗してんのか。



納得がいった所で、あたしの仕事の時間は終わった。