「「お帰りなさいませッ、ご主人様、お嬢様♪」」
あたしと結夢は、声を揃えて満面のスマイル。
多少、結夢のスマイルは引き攣っているけど。
あたしはピンクのメイド服に白いヒラヒラのエプロン姿。
結夢はその黒バージョン。
膝上のふんわりしたスカートも、女子高生には余裕♪
学食の近くにある特別教室を、あたし達のクラスは使っている。
その教室内には既に、レースが豪華な白いテーブルクロスを掛けられた机や、色とりどりな花や、椅子がセッティングされている。
その中に、ボーイの格好らしい白いシャツに黒いベストを着た叶チャンとピロリンが居た。
やっぱり叶チャン、カッコイイ!
ピロリンも中々かも。
あたしと結夢は、二人の元へ向かう。
「ねぇねぇ、どう?」
そう言ってあたしは、スカートの裾を両手でちょこんと掴んでみた。
「ロリが本物のロリになったな」
ピロリンに苦笑された。
こいつに聞くんじゃなかった。
膨れていると、叶チャンは優しく笑った。
「去年のドレスよりは似合ってんじゃねーの」
……え?