早川サンが、あたしに残していったモノは、とても大切な事のような気がする。 でも、今のあたしにはまだよく分からない。 ただ、あたしは今、あんな笑顔で叶チャンの事を人に話せるかな。 あんなひまわりみたいな笑顔を、向けられるかな。 辛い時もあるけど幸せって、あんな笑顔で言えるかな。 分からない…… 「のん、お待たせ」 と言って戻ってきた誠の声がしても、一人カラオケ中でも、あたしは上の空だった。