「ヒロ、霧島に告ったんだって?」
「まぁな。真希から色々噂聞かされてたんだけど、噂以上にイイ男だったよ」
「俺のライバルはやっぱ手強そうだなぁ」
誠は苦笑した。
てか、なんかこの話題嫌なんだけど。
物凄く居心地が悪いんだけど。
「そ、そーいえば誠さぁ、美姫にサボろうって誘われたんでしょ?」
あたしは話題を変えるべく、慌てて違う話を誠に振った。
「あぁー、初日にサボろうとするから叱ってやったよ。何で知ってるの?」
「廊下でたまたま会って話したから。誠、中学の頃は美姫とよくサボってたんでしょ?遊びに行っちゃえば良かったのに」
今までちょっと隠れていた嫉妬心が顔を出して、あたしにこんな事を言わせた。
あたしがこう言えば、誠が何て言うか分かってるから。
「遊びになんか行かねーよ、ロリとじゃなきゃ一緒に居たって意味がない」
やっぱり思っていた通りの事を言ってくれた。
……て、え?ロリ?
「誠、こんな事言うなよ」
「ひ、ヒロ」
少し不機嫌そうな顔をして言うピロリンに、誠は顔を赤くした。