体をくるッと、誠と向き合う形にさせられ、あたし達は見つめ合った。
あぁー!
もう、どーにでもなっちゃえ!
意を決して誠の唇と自分の唇を合わせる。
――あれ。
あんなに恥ずかしさがいっぱいだったのに。
あたしのキスに、誠も返してくれる。
幸せな気持ちが溢れる。
誠の体温が心地イイ。
「指輪、ありがとう。スッゴク嬉しくてね、ホントにホントにありがとう」
きゅッと抱き着くと、髪を優しく撫でられた。
あたしが抱き着くと、いつもこうしてくれるね。
もう、それが癖みたいになってる事が嬉しかった。
「俺のとお揃い」
「ペアリング?」
「そ」
誠が、あたしの目の前にかざした左手の薬指には、同じデザインの指輪が光っていた。