「40点以下のやつは追試。合格できるまで追試するぞ。」 「えっ………」 私の前には35点の数学のテスト。 「うわあ、35はないでしょ。ドンマイ志歩♪」 そう言ってきたのは隣の席の里菜。 高校に入ってからの友達なんだ。 「そうゆう里菜は何点よ?」 「じゃじゃーん、54点よ☆」 効果音を自分で言いながら 自慢げにテストを見せてきた。 「たいしてイイ点数じゃないじゃん。」 「でも、鬼畜神田野郎の追試は余裕で免れたんだから。」 「まあ、そうだけど…」