何で俺がこんな目に…なんて思いながら凉菜を見ると、ちょっぴり照れながら舌を出して、俺を見ていた。
お前はいつも、反則。
そんな顔されたらどうしようもないだろーが。
俺は今更になって、自分の体温が上がっていることに気づいた。そう、いわゆる照れってやつだ。
「お…おい、凉菜」
帰り道、前方を歩く凉菜をどぎまぎしながら呼んだ。
「ふふ♪英語の時間、眠気覚ましになったでしょ?」
「バカなこと言うな。めちゃくちゃ恥ずかしかったんだけど」
「……だって、知ってほしかったもん」
「何を?」
歩く足を止めて、俺の方を見る凉菜。妙に緊張してしまうのはなぜだろう?
「あたしの、独占欲の強さ」