「は…はひぃ!!」
名前を呼ばれた瞬間、勢いよく立ち上がった凉菜。……バカ。
「……返事は宜しい」
「ありがとうございます♪実は、あたしの長所な…」
「早く問題を解きなさい」
どんなに引き延ばしたって、答えなきゃいけないのに…マジでバカだ。
「ウ、ウウウ……」
ちなみに、これはうめき声ではない。
「ウ、ウェン…ユー?」
今は英語の授業。凉菜にとっては…最大の敵であるのだ。
「……き、希衣ぃー」
「Do your best!」
山西に助けを求めるも、ほぼノータッチ宣言をされた凉菜。俺が山西の立場でも、同じ反応をしていたな。
「どうした、大宮。さっきの元気の良さはどこへ行った?」
「一足先に下校しちゃいました」
「アホなことを言うな」