ただ、今日はちがかった。 ストップボタンを押して、ベッドに携帯を投げつけたつもりが、ストップボタンが押されてなかったようだ。 じーっと機械音が聞こえている。 ただ、不思議だ。 この時、私はわめいていたから、きっと拓海もわめいていたと思ったのに、その声が聞こえない。 「え?」 私は携帯をそっと耳に当ててみた。