きっと、あの時も、俺の弱みを握ろうなんて企んでたに違いない。


しかし、俺の弱みなんてあいつが分かるわけない。

いや、分かられたら困る。
でも、分かって欲しい。



こんな矛盾した気持ちを理解できるのは、きっと、気持ちが重なった時だけだ。



弱みなんて、二人の間の秘密にしてしまえば、それはそれで、俺にとったら願ったり叶ったりなわけで。

二人の共有の秘密なら、いくらでも。

秘密だと言ってあいつにも背負わせて、俺のことを考える時間が増えればいい。

少しずつでも、あいつの中を俺だけにしてしまいたい。