あの声も確かに慌てていた。

「……ふふ…っ…」


毛布を引き寄せて、口元を隠しても笑い声が漏れてしまった。


「『永瀬先生!どうしましょうっ!佐藤が…っ!』って。彼をまず落ち着かせたの、わたし。」

「…ふふふっ」

「可笑しいでしょう?」

「そうですね。」



この人、可愛い。

なのに、やっぱり大人っぽいから、敵わないとムカムカする。

けれど、なぜか憎めない。


今の話で、ちょっと。

いや、かなり。

永瀬先生のイメージが変わった。

気が合いそうかもしれない。