「えーと、結婚式の日取りが決まったら招待状送りますので、

鉄平さんとぜひ出席してください。お願いします。


……実は、志保は今すぐにでもウェディングドレスが着たいって泣いてるのに、

俺が調理師の免許取るまではおあずけなんだ」



「了解。志保ちゃんの花嫁衣裳のためにも、しっかり頑張ってね!」



 玲子は、えらそうにうなずいてみせる。




 そしてふと素朴な疑問を感じて、グラスについた口紅をぬぐいながら栄治に向き直った。



「あれ、栄治って今、志保ちゃんのご両親といっしょに住んでるんでしょ?

 いくら志保ちゃんが明日まで入院してるからって、こんな時間に外で酒飲んでていいの?」