そのしなやかな肩のラインは、玲子のそれよりももうはるかに高い位置にあった。



 ……知らないうちに、大きくなっちゃって。



 玲子は、1人取り残された思いでゆれる金茶の髪を見送ると、

一瞬強く目を閉じてから、リーシュコードの扉を勢いよく開ける。



 栄治や誠と共にすごした灼熱の日々の思い出を振り切るように。



 バータイムの時刻が近づいていた。