「先輩、誠さんと別れたとき、どうして俺に連絡くれなかったんだよ?!

 2人が別れたこと、せめてもっと前に知りたかったよ!

 そしたらすぐにリーシュコードに、先輩の所に戻って来たのに。



……俺、俺、うんと働いて、先輩にも死ぬほど優しくして、

いつか俺のこと見てくれるまで、足元に這いつくばって犬みたいに待ったよ。



それが俺の夢だったんだ。

あんたと2人でリーシュコードをやっていくのが。

ずっと先輩の側にいたかったんだよ」



 栄治は玲子を力任せに抱きしめてそう言うと、一度言葉を切った。