リーシュコードにて
青春・友情
完
0
- 作品番号
- 680157
- 最終更新
- 2012/01/06
- 総文字数
- 60,750
- ページ数
- 200ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 17,263
- いいね数
- 0
リーシュコードにて
宮湖 文月
ね、あの夏の果ての夜をこえて、
私たち、大人になったよね……。
玲子は、サーファーたちの憩いの場、
『レストハウス リーシュコード』の店主。
左膝に怪我をした19歳でサーファー時代にピリオドを打ってから、
ビーチに映える白壁のリーシュコードにネオンをともし続けてきた。
だけど……。
「玲子、悪いけど、俺のボードの始末、
お前に頼んでもいいか?」
灼熱の青春時代の相棒、従兄妹の誠から突然かかってきた、別れの電話。
「知ってた? 俺の初恋って、
実は玲子先輩だったよ」
そして、三年ぶりに再会した、サーフィンを愛する弟分の栄治は……。
「……家族ごっこの次は、恋人ごっこ?」
「そう、きっとまた楽しいよ」
「……ん、無責任でいられるしね」
人は、どうして輝いた時代に別れを告げて、
それぞれの痛みを引き受ける大人にならなければいけないのだろう。
「共にじゃなくても、生きていこうな、俺たち」
背筋を伸ばし、涙を胸の内に飲みこんで、
3人が大人になるための裁きを受け入れた
夏の一夜の物語。
この作品のレビュー
主な登場人物は、同じく湘南の海とサーフィンに恋をした3人。 タイトルのリーシュコードとはサーファーの脚とサーフボードとをつなぐ紐のことで、舞台となるレストハウスの名前でもあります。 ともにすごした青春時代。それから子供の頃のようにはいられなくなって、それぞれ分かれていく人生という波に乗っていく様を描いた作品です。 話としては1本の電話から始まる1夜が主軸となる物語で、途中で幾度も回想シーンに飛ぶのですが台詞から始まる回想シーンだとそれぞれがいつの時点なのかちょっと分かりづらいところもあるかなと個人的には感じました。 それでも爽快な読後感には魅力があります。 ぜひご一読を。
この作品の感想ノート
お久しぶりでした。日常に流されてなかなか宮湖さんとコンタクトをとろうとせず申し訳ありませんでした。
当初、レビューに書き込んだ私の感想が宮湖さんの目に届かなかったようで残念でした。
あの時、何を感じて何を伝えたかったのかもう忘れてしまいましたが、それでも記憶のかけらを此処に残そうと思います。...今度は宮湖さんに伝わるといいな。
サーフィンのことすごく勉強したのですね。サーフィンは宮湖さんの趣味のひとつだったのでしょうか?いずれにしても細かいところまでよく勉強されているようですごいな..,と感じました。(^-^*)
「玲子」は私に似ていると伝えてくださいましたが、私は自分に甘いので玲子のようにケジメのある行動は出来ない気がします。(笑)栄治にせまられた時、寂しさに負けて身を預けてしまいそうです。せまられてるシーンはドキドキしました♪ときめくような描写、大好きです。(*^∇^)
3人の若かりし青春の章、なんだか自分の若かりし出来事のようにも感じてノスタルジックな気分に浸りました。
例えば、栄治が2人の睦事を見てしまって荒れてしまうシーン、それを必死で介抱する誠...。関係ない人からみたら侮蔑を含んで引かれそうな出来事でも、当人達は必死だった。若気の至りとしか言えないことばかりだったけど、キラキラと輝いていた思い出...。自分の若かりし頃の思い出と重ね合わせて懐かしく溜め息を漏らすばかりです。
この小説のジャンル、「恋愛」でもいい気もしましたが「友情.青春」にしたの
は、やはり宮湖さんのこだわりなのでしょうね。
拙い感想失礼しました。今度こそ宮湖さんに届きますように...。
この作品をシェア
この作品を見ている人にオススメ
読み込み中…