「弥生?」


恭ちゃんが心配そうにあたしの顔をのぞき込む。


「きょーちゃんっ……近い!」


おでこがくっつきそうな距離に、慌てて顔を背けた。


「何? 今さら照れてんの?」

「ひゃっ!」


呆れたような声が耳をくすぐって、思わず身が竦んだ。


「ひ、人が見てるよ!!」

「別にいいじゃん♪」


ついさっきは心配そうな顔してたのに。

恭ちゃんはあたしの反応を楽しむように、クスクス笑いながら首筋に指を這わせた。


「きょっ……恭ちゃん! あたしっ、お腹空いた!!」