ドックン、ドックン、と大きく胸を打つ心臓。息が上がって肩が上下に大きく動く。
び…びっくりしたあ。あんなに顔が近くに…。
尊が違う人に見えた。
これから尊とどう接すればいい?
何もなかったように普通にできる…?
尊のバカ。何であんなことするのよ。あーもう!!
ドキドキとイライラ
戸惑い…
心の中がぐちゃぐちゃでボフッと枕に顔を埋めた。
次の日は終業式で、尊はクラブを終えて一旦帰ると、テニス部の連中とクリスマス会だと言って出かけた。
昨日のことがあって、まともに目も合わせられなくて、尊がいないことにホッとしてる。
おばちゃんに相談もできない。毎日が憂鬱になりそうな気配。
これから冬休みの二週間、何事もなく過ぎてくれればいいけど。