「…落ち着いた?」

店から少し先にある公園のベンチに座り、友美の顔を覗き込んだ。

「うん。…ごめん。調子に乗りすぎたね。お隣の人に悪いことしちゃった。」

「初めて見たよ。酔うとあんな風になるんだね。ふふっ…。」

「お願い!聖司くんには言わないで。」

「まあ…今回は許したげる。寂しい想いをさせた先輩にも責任あるしね。でも、なかなか面白かったよ。変わり身が早くて退屈しないし。」

「もう!咲ったら。」

「そろそろ帰ろっか。」

椅子から立ち上がった。

「ありがとね、咲。聖司くんが帰ったらまた連絡する。」

「うん。じゃね。」

駅で反対方向にそれぞれ別れた。

ちょうど友美のホームに電車が入ってきて、あっという間に拐って行った。

後少しで先輩と会えるんだね。よかったね。

私は尊といつになったら暮らせるんだろう。