「認知してもらえば済むことじゃん。そしたら血縁関係がはっきりするし、言い寄ることもなくなるだろ?」

「…そうか!」

紗智を納得させるにはその手があった。

「助かったよ、尊。これで納得してくれるだろう。」

すぐさま紗智に話をして納得させると、咲ちゃんに認知をしてもらうように伝えた。

咲ちゃんも彼に連絡をして同意が得られたからと、二人で届け出ることを約束したようだった。

だが、何日経ってもそれが実行されることはなく、彼が家に訪ねて来ることもなかった。





約束は…





果たされなかった……。